世界屈指の大都会であるニューヨークですが、他の大都市同様、交通網は地下鉄や電車が充実し、多くの人達によって日々愛用されています。
そんな沢山の人々が行き交う街で、実はとても珍しい理由で幾度となく逮捕歴を繰り返してきた男性がいるようです。
その男性の名前はダリウス・マッカラムさんといい、逮捕の理由とは何と電車やバスの「無免許運転」にあるんだとか!
今回は世界でも例を見ない、ダリウスさんの珍奇な経歴や逮捕歴、そしてその理由や住民の方々の反応などについて調べてみたいと思います。
目次
ダリウス・マッカラムとは? プロフィール、年齢、出身など
それでは逮捕の経緯や動機を見る前に、まずはダリウスさんがどんな男性なのか、その経歴をご紹介したいと思います。
— ねたろう (@cQxPGoKcnpEOn4Y) February 13, 2020
ダライアス・マッカラム(Darius McCollum)
生年月日 1965年生まれ(51歳)
国籍 アメリカ
特徴 アフリカ系アメリカ人男性
ダリウスさんは幼い頃から電車やバスに魅了され、しばしば、ニューヨークの地下鉄まで乗って行っていたそうです。
そして鉄道が好きな事から、地下鉄の運転席に潜りこんだりするようにまでなっていったダリウスさん。
さらにそこで当時出会った運転手が怠け者で、自分は運転せず居眠りなどをしようと、若いダリウスさんに運転方法を教えたり、実際に運転をさせるようになっていったのでした。
ダリウスマッカラムが電車やバスを盗み始めた経緯・理由や逮捕歴
という事で少し前述もしましたが、ダリウスさんが電車やバスを乗っ取り無免許運転をするようになったのは、それらの大きな乗り物が好きだという、少年時代によく抱くような夢がきっかけでした。
おまけに怠慢運転手との出会いのおかげで、ダリウスさんは本格的に運転法を教授され、運転技術も実践を積んでメキメキ上達、地下鉄は滞りなく時刻通りに正確に運行され、市民の安全な移動に貢献されたのでした。
しかし、そんなダリウスさんの正確・安全な運転のおかげで、本来の本職運転手があぶれてしまい、ダリウスさんの無免許運転がバレてしまう事になります。
最初の逮捕はダリウスさんが15歳の頃だといい、現在までに実に計32回の逮捕歴を重ねられて、現在も服役中だという事です。
— ねたろう (@cQxPGoKcnpEOn4Y) February 13, 2020
51歳になるダリウスさんの生涯ですが、実にその3分の1近くを、この無免許運転で塀の中で過ごしているというのですが、なぜダリウスさんは出所しても同じ事を繰り返してしまうのでしょうか?
実はダリウスさんは電車などが好きという理由の他に、取調べや診断などで、アスペルガー症候群であるとされ、それが再犯の原因のひとつになっていると考えられているようです。
アスペルガー症候群とは?
アスペルガー症候群とは発達障害の一つで、言語障害や知的障害の症状はないので、周りからは「変わった人」と思われがちなようです。
その症状には大別して3つの特徴があり、
- コミュニケーションの障害
-
対人関係の障害
-
限定された物事へのこだわり・興味
という傾向が見られるそうです。
ダリウスさんの場合は3番の傾向が非常に強く、法則性や規則性のあるものを好み、異常なほどのこだわりを見せることがあり、その法則や規則が崩れることを極端に嫌う傾向があります。
刑期を終えて一般社会に復帰するも、仕事もない、将来の不安などで、強迫観念にかられ、気が付くと「本職」とまったく同じ制服を着て同じバッジを着け、正確無比に”無免許”運転をしてしまい、また逮捕されてしまうんだそうです。
無断運転に対するニューヨーク乗客やアメリカ人の反応
しかし、れっきとした犯罪ではあるダリウスさんの行動なんですが、誰も傷つけない、迷惑をかけない。
それどころか、なまじ本職の運転手より、正確に安全に乗客を移送してくれるという事で、アメリカ人の一部では一種のカルトヒーローとなっているようです。
でもやはり、不測の事態などに備えて資格を持っていない人間に運転させる事は許されるべきではないのでしょうが、ダリウスさんの為にも、地下鉄の事故が多いニューヨークの為にも、ダリウスさんに正式に運転免許を与えられるように、職業訓練などをさせてあげてはどうかな?とも感じましたね^^;
関連作品
またこのダリウスさんの逮捕歴は、映画化もされているようです。
「off the rails」には「脱線」という本来の意味の他にも、常識はずれとか社会の習慣に従わないという意味も含まれているようです。
まさにダリウスさんの行動も生き様も、よく表したタイトルだと思いますね。
ダリウスマッカラムの現在や今後
そして現在も服役中のダリウスさんですが、出所してももう電車の運転はしたくないと言ってるそうです。
その理由としては、「過度にコンピュータ化された近頃の電車が面白くない」からだそうですが、アスペルガー症候群という病気も関係していると思われますので、どうでしょうかね^^;
何はともあれ、今日も事故のない、世界中の安全な交通網を願っています!