日産自動車が23日、4日1日付でカルロス・ゴーン会長兼社長が最高経営責任者(CEO)と社長を退き、後任に西川広人(さいかわひろと)共同CEOが就任すると発表しました。
ゴーン氏と言えば、かつての日産の経営危機を立て直した敏腕経営者のイメージが強いですが、今後はルノー・日産・三菱自動車工業のアライアンス・パートナー3社の会長兼CEOとして、専念されるとの事です。
という事で今回は、西川広人・新日産社長のこれまでの経歴や、ゴーン氏の退任の理由、そして今後の日産自動車の動向について、考えてみたいと思います。
西川広人(さいかわひろと)のwiki風プロフィール 年齢や大学など
それではまずは簡単に、西川氏の経歴や学歴などをご紹介したいと思います。
— ねたろう (@cQxPGoKcnpEOn4Y) February 10, 2020
西川廣人(さいかわひろと)
生年月日 1953年11月14日(63歳)
学歴 東京大学経済学部経済学科卒業
職歴
- 1977年 4月 日産自動車株式会社入社
- 1999年 7月 欧州日産会社
- 2000年 4月 日産自動車株式会社 購買企画部 次長
- 2000年 10月 同社購買企画部 部長
- 2001年 4月 ルノーニッサンパーチェシングオーガニゼーション
エグゼクティブ ゼネラル マネジャー - 2003年 4月 日産自動車株式会社 常務執行役員
- 2005年 4月 同社副社長
- 2005年 6月 同社副社長、取締役
- 2011年 6月 同社代表取締役、副社長
- 2013年 4月 同社代表取締役、副社長、チーフ コンペティティブ オフィサー
- 2014年 1月 同社代表取締役、副社長、チーフ コンペティティブ オフィサー
研究・開発、生産、SCM、購買、TCSX(トータル カスタマー サティスファクション ファンクション)、ソーシング ステアリング コミッティ、TdC競争力強化推進 担当 - 2014年 4月 同社代表取締役、CCO
- 2015年 6月 同社代表取締役、CCO、副会長
- 2016年 11月 同社代表取締役、共同最高経営責任者、 副会長
西川さんは東大を卒業され、20代前半で日産に入社されている、まさに日産の叩き上げ社員の方で、とても優秀で豊富なキャリアをお持ちの方のようですね。
購買企画などで資金調達を担当され、ゴーン氏の下、コスト削減などで、日産の経営再建に貢献。
さらにその後は現在に至るまで10年以上、副社長や代表取締役を勤めれられ、日産自動車の幹部として、会社運営の重責を担われてきました。
昨年からは共同最高経営責任者も勤められていたので、今回の就任も適任だと思われますね^^
ゴーン氏退任の理由は? なぜ今?
またゴーン氏が日産の社長を退任される事になった理由については、ルノー・日産に新たに三菱自動車工業が加わり、拡大したアライアンスを率いるゴーン氏のマネジメント体制を受け、準備・計画されたとの事です。
上記のアライアンス・パートナー3社の会長、およびルノーのCEOであるゴーン氏は、アライアンスの会長兼CEOとして、さらにアライアンスの拡大と経営に集中するとしています。
上記の説明からも、今回のゴーン氏の日産社長退任は、健康問題や加齢による衰えなどではないと思われます。
三菱自動車の再建が多難であると、以前より指摘する声もありましたし、その辺りに注力するためと、そしてルノー、日産を含め、アライアンスを強化していくための決定だったのでしょう。
今回の提案はゴーン氏自らによるものだったようですし、ルノー・日産・三菱自動車という自動車業界トップレベルとなった、巨大なグループを総括していく為には、不可欠な判断だったのかも知れませんね。
今後の日産は?
という事で、今後は西川新社長体制の基で、動いていく日産となる訳ですが、西川新社長を含め、ゴーン氏が日産社長に就任してからおよそ18年間の間に育ててきた日産のマネジメント層には、「同社の事業および戦略的な目標を達成する上で、求められる能力と経験があると信じている」とゴーン氏は語られています。
また、西川氏の方は「この新たな責務を任せてくれたゴーン会長と、日産の取締役会に感謝しています。ゴーン会長の下、日産の優秀な経営陣と協力し、日産が今後も継続的に好業績をあげ、発展し、そしてアライアンスの成功に貢献していくべく、力を尽くしていきます。」と述べられています。
この人事の真価が問われるのは、まだ先の話になるでしょうが、いずれにしてもルノー、日産、三菱自動車の3社のアライアンスを強化していく事は、今後必須の事項でしょうから、ゴーン氏や西川氏の手腕に注目したいですね。